印刷における紙とは ①
こんにちは!Blog担当者です。今回は『紙』についてのお話しです。
昨今、環境問題やサステナブルな社会を目指すなかで、紙が注目されています。
改めて、私たちの生活の周りには『紙』で作られた製品がたくさんあります。
本やコピー用紙、新聞紙、ティッシュペーパーも紙でできています。
今回は紙についてのお話をさせていただきます。
用紙の種類・分類
紙には様々な分類があり、まず大きく2つに分けられます。
それは「紙」と「板紙」です。
紙は、一般的にイメージされる紙があてはまります。
新聞紙に使用される「新聞巻取紙」、チラシやコピー用紙の「印刷・情報用紙」、紙製の手提げ袋に使われる「包装用紙」、ティッシュやトイレットペーパー等の「衛生用紙」、そしてこの4つにあてはまらない、壁紙や、紙コップの材料、書道の半紙などが分類される「雑種紙」の5つです。
板紙は、厚く、かたい、まさに板のような紙があてはまります。
段ボールの原料となる「段ボール原紙」、お菓子の箱や紙製のパッケージに使用される「紙器用板紙」、石膏ボードの原料やラップの芯の原料などがあてはまる「雑板紙」の3つです。
東京オフ印刷では主に「印刷・情報用紙」、「包装用紙」、「紙器用板紙」と、トレーシングペーパー等の一部の「雑種紙」を取り扱っています。
用紙が作られるまでと材料について
紙の主な材料は、パルプと古紙です。
国内の内訳としてはパルプは33.6%、古紙は66.4%使用されています。日本製紙連合会
パルプは、主に原料によって分類されます。
例えば、印刷・情報用紙に使用される、漂白されたパルプは「BKP」と呼び、その中でも広葉樹を原料としたものは「LBKP」、針葉樹を原料としたものは「NBKP」と呼びます。
広葉樹は針葉樹に比べ繊維が短いため、印刷に適した平滑な紙の原料として使われます。
一方、針葉樹は繊維が長く太いため、強度のある紙を作ることができるため、包装用紙に分類される、包装紙や紙袋の紙の原料として使われます。
また、パルプには、木材以外を材料とした「非木材パルプ」もあります。竹、わら、麻、バガス等です。
バガスは、砂糖をつくる際サトウキビから出る残りの繊維のことで、近年エコな材料として特に注目されています。
紙は、パルプや古紙の繊維を広げてシート状にして製造します。
抄紙機(しょうしき)と呼ばれる紙を抄(す)く機械では、いくつものロールの間に繊維を通し、薄く平らな紙を作ります。
進行方向に繊維が揃いやすいため、紙には「紙の流れ目」ができます。
この紙の流れ目を「紙目」と呼びます。
紙が出来上がり、大きなロールに巻き取られている時は、紙目は一定ですが、その後、シート状に紙を切るときに、縦に流れ目のあるシートと、横に流れ目のあるシートができます。
紙目に沿って、紙の折りやすさや破りやすさがあるため、印刷会社では紙目の向きに注意して印刷しています。
例えば、二つ折りのリーフレットでは折り目と紙目が平行になっていると、二つ折りが綺麗に仕上がります。
「和紙」は、パルプを使わずに、「楮(こうぞ)」、「三椏(みつまた)」、「雁皮(がんぴ)」という植物の、靭皮(じんぴ)という部分から作られるため、パルプや古紙から作られた紙と区別されています。
いかがだったでしょうか?
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次回は印刷における紙シリーズ第2弾をご紹介いたします!