印刷におけるAM・FMとは?
こんにちは!Blog担当者です。
今回のテーマは「AM・FM」です。
この言葉を聞いて「ラジオ」と思われた方も多いのではないのでしょうか。
今回は、印刷業におけるAMとFMは何か、またそれぞれのメリット・デメリットについてお話ししたいと思います。
1.AM(スクリーン)とFM(スクリーン)とは?
まずラジオのAMとFMについてですが、AMラジオの電波は「周期が一定」・「振り幅の大きさが変化」なのに対し、FMラジオの電波は「周期が変化」・「振り幅の大きさが一定」です。
一方、印刷におけるAMスクリーンとFMスクリーンは「網点」に違いがあります。
ラジオの波形の周期が網点の大きさ、振り幅が網点の密度に見立てられることからこの名前がつきました。
2.AMスクリーンとは何か
AMスクリーンの「AM」は、アンプリチュード(振幅)・モジュレーション(変調)の略で、
均等に並んだ網点の角度を変えて重ね合わせ、点の大きさを変えて色の濃淡を表している一般的な印刷の技法です。
また、網点の細かさ・精度を表すものとして、スクリーン線数というものがあります。この数値が高くなるにつれ、高精密で品質の高い印刷ができます。
ただし、印刷物の種類や紙質などに応じて適切な線数が異なるため注意が必要です。
※当社の印刷物では、基本的に175線が使われています。
メリット、デメリット
メリット: 色の再現性が高い・はっきり印刷できる(ポスターや看板)
網点が均等に並び、且つ大きさで濃淡を表現する特性上色が安定しやすい
デメリット:網点を重ねて色を表現するため、絵柄によってはモアレやロゼッタパターンが
発生する。
トーンジャンプ(※1)が起きやすい。
(※1)本来滑らかなグラデーション(階調)になるはずが、段差のような色の差が生まれる現象
3.FMスクリーンとは何か
FMスクリーンの「FM」は、フリケンシー(周波数)・モジュレーション(変調)の略です。AMが網点の大きさで色の表現をしていたのに対し、FMは網点の大きさが一定で、密度によって濃淡を表します。
また、網点の配置に規則性がないため、AMではあったスクリーン線数と角度とというものがありません。
メリット、デメリット
メリット: 網点配列に規則性がない(網点同士が干渉することがない)ためモアレに強く、
ロゼッタパターンが出ない。
トーンジャンプが起きにくい。
デメリット:網点の配置に規則性がないため、色の濃淡にムラが出やすく色が安定しない。
いかがだったでしょうか?
今回は印刷におけるAMとFMとは何かについてのお話でした。
次回のテーマは、今回の記事で少し触れた「モアレ」についてです。
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